通信大学用ブログ

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カテゴリ:英語 > ハーン『The Story of the Futon of Tottori』

 放送英語リーディングのテストを受けてきました。今期はこの科目だけを受験したので、本日(日曜日)の試験はありません。
 テキストの文章はほぼ全て頭に入っていましたし、ストーリーの内容は完全に把握していたので、20分で解答できました。多分満点だと思います。
 問題該当部以外の記述にも目がいってしまって、誤表記があったのを確認したので、質問フォームから指摘しようと思っています。

 テスト勉強やレポートのための勉強など、とても自分にはできないですし、ただ問題を解いて暗記するだけの知識を蔑み小馬鹿にしてしまいます。しかし、ある程度まとまった内容をアウトプットして記憶の定着を図る機会としては打ってつけの方法だと思います。こういったトップダウン型の学習は定期的に行って損はないと思います。これはすぐに自己目的化してしまうので注意が必要ですが。

 あくまで主目的はレポートの作成ですし、もっと言えば知識の活用です。インターネットがあれば、個人でもまだまだ可能性はあると思います。
 レポート作成は思っているよりずっと厄介で、一筋縄では行きません。頭の中ではなんとなく出来上がっていても、すぐに難航して日が落ち肉体的にも精神的にもヘトヘトになっている、といった感じです。言うは易く行うは難し、口では大阪の城も建つ。
 「何事も自信を持って、そして侮ってはならない」と言う内容のアドバイスを何かの本で読んだのですが、強くそれを噛み締めています。
 
 「困難だ!」と感じた時、「もう辞めてしまおう」とか「・・・(思考停止でその場しのぎ)・・・」、もしくは「恥ずかしいから、なんとなくできたことにする」という対応を取りがちな自分に気がつきました。
 脳科学的にも、「困難を困難と受け入れて、そしてそれを乗り越えようと前向きになる」のはとてもいいようです。窮状に直面すると、神経伝達物質が活発に働き、力がみなぎります。ただ、そのぶん身体への負荷がかかりますし、不当な苦労はただ自分をすり減らすだけです。
 『艱難汝を玉にす』と言うことわざがありますが、本当に大切なのは「これは乗り越えるべき問題なのかどうか?」を見極めることかもわかりません。
 
 何が自分の問題か、よくわかりません。



ラフカディオハーン Lafcadio Hearn (小泉八雲)
『The Story of the Futon of Tottori(鳥取の布団)』
第6回


【文法表現】





【日本語訳】
 彼らには、火がないし、火を付けるための物もない。
 そして、暗闇がやってきて、氷のように冷たい風が、小さな家の中まで吹き込んできた。

 彼らは風を恐れたけれども、大家さんの方が、もっと怖かった。というのも、大家さんは、家賃を要求して、乱暴に追い立ててきたからだった。
 彼は厳しく、邪悪な面持ちをしていた。
 大家は、子供達が自分に何も払えないことを見出すと、子供達を雪の中に追い出し、たった一枚の布団を取り上げて、家に鍵をかけた。

 子供たちは、それぞれ薄く青い着物しか持っていなかった。というのも、そのほか全ての衣類は、食べ物を買うために売られてしまっていた。
 どこにも行くあてがなかった。
 さして遠くないところに、観音様を祀る寺があった、だけれども雪がとても高くて子供達はそこまで行けなかった。
 そうして大家が行ってしまうと、子供達はこっそりと家の裏へと戻った。
 そこで、二人は寒さから眠気を感じ、そして眠りに落ち、お互いを暖め合うように抱き合っていた。
 眠っている間に、神様が二人に新しい布団を掛けた、とても神々しくて白い美しい布団だった。
 彼らはもはや寒さを感じなかった。
 何日もの間、そこで二人は眠っていた;そして誰かが彼らを見つけ、寝床が用意された、千手観音の寺の墓場に。

 これらのことを聞いて、宿屋の主人は、布団を寺の坊さんに渡しました。そして小さな魂のためにお経を読み上げてもらったのでした。
 それからのち、布団は話すのをやめた。


【メモ】
They had no fire , nor anything with which to make fire;~
のwithっているのだろうか?

他にも、He was a hard man, with an evil face .とか the gods covered them with a new futon , とかが出てきた。前後の文脈で理解できるが、そういう曖昧な感じでいいのだろうか?

*いや、道具を導くwithだろうか?マンスフィールドのところでも出てきた。



ラフカディオハーン Lafcadio Hearn (小泉八雲)
『The Story of the Futon of Tottori(鳥取の布団)』
第2回


【文法表現】





【日本語訳】
 部屋にいる子どもたちの存在は、客を煩わしくさせたかもしれないが、驚かせはしなかった。というのも、日本の宿には、ただ部屋と部屋の間に紙でできた仕切り——障子を除いては、ドアがないからです。
 だから、商人には、子供達が暗闇の中で間違って、彼の部屋の中に迷い込んでしまったに違いない、と思われた。
 彼は優しく注意した。
 それから少しの間だけだけれども、静寂になった。それから、可愛らしくて、か細くて、そして物悲しい声が訪ねてきた。「兄さん寒くありませんか?」もう一つの声がなだめるように返事をしました。「いいや、お前こそ寒くないか?」

 彼は目が覚めて、再び行燈(あんどん)に火を灯し、部屋を見渡した。誰もいなかった。障子はみんなしまっていました。押入れも確認してみたけれども、そこにも何もありませんでした。
 訝しく思いながら、彼はまた横になった、行燈のあかりは灯したままにしておいて。するとあの声がまた話をはじめました、ブツブツと彼の枕元で。

 「兄さん寒かろう」
 「お前寒かろう」

 そこで、初めて、彼は全身にゾッとするような寒気を感じましたが、それは夜の冷気ではありませんでした。
 なんども聞こえてきたのだが、聞こえるたびに一層怖くなってしまいました。
 なぜって、声が布団の中から聞こえると分かったからでした!
 このように声を上げているのは、掛け布団だったのでした。






【メモ】

いかにも日本らしい記述がある。

The presence of children in his room might annoy the guest , but could not surprise him , for in these Japanese hotels there are no doors, but only papered sliding screens between room and room.
訳すと、
  「部屋にいる子どもたちの存在は、客を煩わしくさせたかもしれないが、驚かせはしなかった。というのも、日本の宿には、ただ部屋と部屋の間に紙でできた仕切り——障子を除いては、ドアがなかったからだ。」

最初のbutは動詞を導く逆説的な接続詞だが、後に出てくるbutは「〜を除いて」という前置詞のbutだ。
また、forに関しても、理由を表す接続詞のforがやたら出てくる。

それから、分詞構文がやたら出てくる。それを先生も強調しておられるので、ここで学んで欲しい文法事項は分詞構文なのだろう。


ラフカディオハーン Lafcadio Hearn (小泉八雲)
『The Story of the Futon of Tottori(鳥取の布団)』
第1回



【文法表現】 
6:as its owner was poor ,
理由のas

8:Nevertheless, everything was clean , comforting, and pretty.
それでもだが comforting現在分詞で形容詞「快適な」

9:ate heartily たっぷり食べた。heartilyはeatとセットでよく使われる。

11:he laid himself down to sleep.

12:Now, as a rule,

14:But the guest , having slept but a very little while, was aroused by the sound of voices in his room,–––voices of children, always asking each other the same questions:




【日本語訳】
何年も前のことになります。

鳥取の街の小さな宿屋が、初めてのお客を迎えました。旅の商人でした。

商人は、良いもてなしを受けました。

宿屋の主人は、自分の宿の評判をよくしたいのですから、当然です。

宿屋は、まだ新しく開いたばかりでしたが、家具や什器は中古でした。

主人は金がなかったのです。

しかし、中古だとはいえ、こざっぱりとしていて、印象もよく、小綺麗でした。

商人は、たっぷりと食べ、お燗をした酒に酔いしれました。

そしてすぐに眠ってしまいました。

酔っ払っていれば、特に冷え込む夜で、暖かい布団なら、みんな寝入ってしまいましょう。

しかし、商人が眠りについてすぐ、彼は目を覚ましました。

子どもらの声が聞こえるのです。

その声は、いつまでも、同じ問答を繰り返していました。

”アニサン サムカロー?”
”オマエ サムカロー?”


【メモ】 
小泉八雲の『鳥取のふとん』の冒頭部を読む。
... , and he laid himself down to sleep.
とあるが、これは
         and he lay down to sleep . 
の方がスッキリしていいのではないか?と思った。
調べてみるに、上記のlaidは<lay-laid-laid>のtransitive verb(他動詞)で、用法として
He laid himself on the grass. ——ジーニアス英和大辞典
という使われ方があるが、これが文語に用いられる。注釈で《He lay on...が普通》と書かれていて、つまり<lie-lay-lain>の変化をするintransitive verb(自動詞)の方を用いるのが一般的だろう。
ちなみに、過去分詞形のlainは会話ではほとんど用いない、とある。
   I have lain down. ではなく、 I have been lying down. が適当だという。


                               

They had no fire , nor anything with which to make fire;~
のwithっているのだろうか?

他にも、He was a hard man, with an evil face .とか the gods covered them with a new futon , とかが出てきた。前後の文脈で理解できるが、そういう曖昧な感じでいいのだろうか?


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