http://moonlight-movie.jp/
19日で、1100円デーだったので観てきた。
エグゼクティブシートじゃないと嫌だったので、レイトショーになった。
アカデミー賞作品賞と助演男優賞、それから脚色賞を受賞したんだそうだ。助演のフアン役の男は、ハウスオブカードで知っていたが、少年期から青年期になる間に死んだ事になっていて、それが映されないという事は最良の選択だったかどうか、まだわからない。さすがに『映さないからこそ・・・』という訳ではないだろうが、あくまでシャロンの一人称視点を大切にしたのだろうか。だったら最後のケヴィンとの対話なども、もう少しカメラワークに工夫があった方がよかった。それまで散々振り回されるカメラワークだったから。
「ニガ」と黒人同士が呼び合うのは親しい間柄だからだというのを今日知ったが、しかしドレッド野郎が「ニガを見つけるから」と言ってシャロンを選んだのはよくわからない。いやそもそもスカッとする対象にシャロンが選ばれるのも当然よくないが。それと、シャロンをボコすなら、別にケヴィンに(かつての武勇伝を引き合いに出して)依頼せんでも、自分でやればよかったのではないかとも推察する。結局ドレッドもチキンか?
もちろん物語のセンターポイントとして、あそこでケヴィンが殴ってくれなきゃプロットが 転(破)に入れないというからしょうがないが、そう考えると、この作品もバリバリのハリウッドスクリプトに頼っているとも考えられなくもない。

リトル、シャロン、ブラック3人ともに最適な配役だった。この辺りのアメリカ人の足を使って探す精神は、すごい。特に高校生シャロンは、泣けてくる。

ブラックがブルーに生まれ変わるラストまで、トラウマの克服として、かなりリアリズムを大事にしていた。よくぞハリウッド式脚本にそれを載せて作ったと思う。最後なんか、いろんな意味で「これどうなんの?」って感じていたけど、スーっと終わった感じがよかった。シンボリックなラストではあったが、 いじめ・LGBT・ドラッグetc扱っているドラマなのに、妙に感じがよくて、また昼間に観たくなった。

うん、すげーな。